マグロ漁師はサラリーマンより稼げる?漁師の取り分と年収について

マグロ漁師はサラリーマンより稼げるのか?歴代データから考察して調べてみました!

マグロ初競りの歴代落札額と考察

2020年も「すしざんまい」が1億9320万円でマグロの初競り落札しましたね。

このニュースを見るたびにサラリーマンよりマグロ漁師になったら儲かるのでは?と思う方は多いのではないのでしょうか笑

まずは歴代10年の過去データから近年の推移を分析してみます。

2010年からの落札額と重量のデータです

2010年 1628万円 233kg
2011年 3249万円 342kg
2012年 5649万円 269kg
2013年 1億5540万円 222kg
2014年 736万円 230kg
2015年 435万円 180kg
2016年 1400万円 200kg
2017年 7420万円 212kg
2018年 3645万円 405kg
2019年 3億3360万円 278kg
2020年 1億9320万円 276kg

通常、200kgマグロの相場価格は400万円です。

例年、相場価格くらいを推移していましたが、2008年に香港資本の「板前寿司ジャパン」の参入し、マグロの初競り価格が高騰する最初のきっかけになりました。

縁起物のご祝儀相場は加熱していき倍々に価格は高騰していきました。

そして2012年から皆さまご存知の「すしざんんまい」を運営する”喜代村”が参入する事になり、2013年には1億5,540万円というありえない記録更新を見せました。

この頃から「マグロの初競り」がニュースなどで取り上げられ、新年の風物詩となりました。

しかし、翌2014年に相場を盛り上げてきた、香港資本の「板前寿司ジャパン」が加熱しすぎる相場から撤退し、ほぼ同じ重量で1,5億→736万円という1億以上の暴落をみせました。

その後、大きな競争相手も出てこず、「すしざんんまい」の”喜代村”が連続で落札し続け、1億超えの記録も更新されることはありませんでした。

落札を続けていた「喜代村」でしたが2018年初めて「鮨おのでら」がその座を奪う事となります。

しかし翌年、また「すしざんまい」の喜代村が過去最高落札学の「3億3360万」で取り返し、2020年も同じく落札しました。平成最後と令和最初の節目を「すしざんまい」が落札したのです。

2018年に「鮨おのでら」に落札されたのがよっぽど悔しかったのでしょうね。

近年では1億を下回る事が少なくなってきました!正月休みでテレビで億単位のニュースを見るとやはりサラリーマンの心は揺れますよね笑

なぜ高額でマグロが落札されるのか?

200kgで400万円のマグロがなぜここまで高価で落札されるのでしょうか。

当然落札されたマグロは「すしざんまい」で提供される事になるのですが、すしざんまい本店のメニューを例に挙げると1皿あたり

  • 大トロ 398円
  • 中トロ 298円
  • 赤身  198円

当然の事ながらこれが完売したところで元が取れることはないのは皆さまお分かりの通りです。

縁起のいい初物を店舗に行けば食べられるという宣伝効果もありますが、「すしざんまい」の会社自体のPRになります。

  • テレビなどに取り上げられる
  • ネットニュースの記事になる
  • ブログ記事などの取り上げられる
  • SNSなどで拡散される

超ざっくりですが、テレビCM15秒あたりの広告料が50万だといわれているので、これだけのテレビで取り上げられれば広告費としては1億でも格安だと言えます。

しかし、正直2019年の3億は広告費を入れても元は取れていない気はします笑

でもこれは平成最後の落札」や、「過去最高落札額」として歴史に残るものなので、もしかするとそれも計算の上ではないでしょうか。

ネットニュースなどは残り続けるので、そう考えると3億は安いのかもしれませんね。

漁師の取り分について

気になる漁師の取り分ですが、2020年を例にしてみます。

2020年の落札価格を1億9000万円として、ここからまず

  • 管轄の漁連 1.5%
  • 水揚げした漁港 4%
  • 荷受け業者 5%

約10%が引かれます。

1億9000万から1900万円引かれて1億7100万円が漁師の取り分になります。

そこから所得税の最高税率の45%が引かれ、手取りが約7700万円となります。

ここから住民税が10%程度引かれ、ざっくり最終は7000万円手元に残る感じです。

仮に5000万円で落札された場合、上記計算に当てはめると1800万円が手取り収入となります。

サラリーマンの平均年収よりは大きく稼げますが、これは初競りが落札された場合という特殊パターンです。

初漁は約550隻の船が出るようなので宝くじよりは遥かに確率は高いですが、やはりギャンブル要素がありますね。

マグロ漁師はサラリーマンより稼げるのか?

派手な落札価格がピックアップされますが、言ってみれば完全成果型報酬の仕事で厳しい世界です。その分、夢もあるので惹かれるのかもしれませんね。

しかし、大間のまぐろ漁師はお金持ちが多いとの話もあります。

例えば、相場価格である200kgで400万で売れた場合、所得税率20%として先ほどの計算式に当てはめると手元に残る分は290万ほどです。

大きいマグロが獲れる時期は8月〜1月までの半年くらいだそうです。

この時期に1ヶ月に1本200kgのマグロを釣り上げたら6ヶ月で1800万。

1回の漁でかかる経費は5万円くらいなので、月に20日漁にで続けたとして、半年でかかる経費は600万円です。

経費を差し引いても、1800万-600万=1200万残ります。

半年稼働でこれなら机上の計算ではなんだかいけそうな気がしてしまいますよね!

実際のマグロ漁師の平均年収は600万くらいだそうです。

実際一人で漁に出るわけではないので先ほどの収入を分配するので、1ヶ月1本より多く釣っているのかもしれませんね。

やはりサラリーマンと同じで成績の良い漁船とそうではない漁船の収入の開きはかなりあるそうなので、成績の良い漁船の方に入れると、年収1000万円は十分に狙えそうですね。

運の要素もあると思いますが、感覚だけではなく、しっかりデータを取って粘り強く分析できる人がやれば他の船よりも確率をあげる事はできるのではないでしょうか。

興味のある方は、なぜか毎年見てしまうマグロ漁の特番が2020年もあるようです。

これを見て想像してみましょう笑

以上、マグロ漁師はサラリーマンより稼げるのか?ついての考察でした。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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